社会人から保育士になるには ~再進学応援~

   人生100年時代と言われる昨今。どれだけの人が本当にしたい仕事を心から楽しみ、やりがいや目的を持ち働いているのでしょうか。その仕事は、将来もあるのでしょうか。そしてその仕事は本当に「あなたでなくてはいけない」のか、考えたことはありますか?

今回、本校卒業生のHさんが「再進学を考えている誰かの励みになれば」と、ご自身が進学を検討し、入学するまでのこと、そして夢を叶えた日々のことを語って下さいました。

勇気をだして新しい人生へ一歩踏み込んだ先輩の再進学を考えた日々―そして「保育士になって良かった!」そんな体験談をご紹介します。

1 人生は一度きり

進学や転職を検討する方の不安には、将来への不安があるでしょう。

Hさんは販売員の仕事をしながら、6月頃に保育士資格取得を目指し始めたとのこと。夢に向かって思い切ったのは入学式直前の3月。人生の一大決心に真剣に悩んだ日々がありました。

「保育士科のある専門学校へ再進学を決めたのは、入学前ギリギリの3月でした。

それまで携帯電話の販売員をしていましたが、その年度の6月頃にやっぱり子どもと関わる仕事をしたいと思い始め、「保育士資格を取ろう」と考えるようになりました。きっかけは、大学時代に取り組んでいた自然体験活動を子どもたちに提供するボランティアです。日帰りをはじめ9泊10日に及ぶ長期引率の機会もありました。子どもたちと過ごしながら「いつか子どもと関わる仕事をしたい」と思い始めていました。」

「販売職について三ヶ月がたった頃、通勤中にある音楽を聴きました。それは私が一度だけ行った9泊10日のボランティアの期間に、毎日子どもたちと歌っていた曲でした。

曲の途中に「人生なんて一瞬、命を燃やして生きているか」というような歌詞がありました。その歌詞を聞き、「限られている命なのに、なぜ今やりたいことをやらないでいるんだろう。」と考え、なるべく早く子どもと関わる仕事をしようと決心しました。」

「とはいえ再進学を決めるまでには半年ほど悩みました。というのも、大学を卒業して一般就職した後に再び専門学校に通うということは、将来や金銭面に、流石に不安だったからです。このまま今の仕事をするべきか、夢に向かって専門学校に進学するか、凄く悩みました。」

「最終的に人生一度きりと思い、自分の新しい夢に向かって保育士を目指すことに決めました」

「児童養護施設に勤務しています。シフトの関係上でお出かけのイベントに引率することができなかった日に、子どもたちから「Hさんと一緒に行きたかった」と言われました。何故かと聞いたら「Hさんと行くのが一番楽しそうだから」だそうです。保育士になってよかった、と思いました」

2 同じ夢に向かって頑張る仲間たちと切磋琢磨しあえる2年間

保育士の国家資格を取得するには2ルートがあります。ひとつは独学で備え年2回実施されている国家試験を受験すること。もうひとつが、本校のように国の指定保育士養成校へ通い学ぶことです。社会人であれば、働きながら通うことを負担に感じ前者を選ぶ人も多くいますが、Hさんはなぜ通学を選択されたのでしょうか。

「学校へ通えば、保育のプロから教科書の内容だけでなく、実際の保育現場での出来事を教えてもらえます。

特に一年生で履修した「社会的養護Ⅰ」二年生で学んだ「社会的養護Ⅱ」が印象に残っています。それぞれ違う現職の先生が教えてくれましたが、お二人とも教科書の内容を勉強した後にリアルな「現場では、、」という話をしてくださったので、非常にわかりやすい授業でした。」

「また、就職でも手厚くサポートしてもらえることを期待して学校へ通いました。」

「専門学校は、同じ夢に向かって頑張る仲間たちと切磋琢磨しあいながら、また現場で活躍するプロの先生方と近い距離で関わりながら、保育士を目指す場所です。」

「一番の思い出は「保育内容の理解と方法」(必修科目)で行われたオペレッタです。みんなで白雪姫の劇をしました。雑に関わる人はおらず、皆がそれぞれの役割を一生懸命こなしました。」

「オペレッタ(音楽劇)は埼玉福祉の名物先生による授業です。生徒のことを想い実習前には応援の歌を歌ってくださる、学生と音楽のことには一切手を抜かない、熱い先生です。そんな先生の授業のオペレッタで得た学びは「全力で取り組むことは楽しい」ということです。」

「恥ずかしがり雑に演じて歌ったって、誰も感動しません。全力で歌って演じると周りは「凄い!」「格好良い!」と言ってくれるし…自分も凄く楽しいんです。

難しいピアノの曲だって、一生懸命練習して弾けば「上手すぎる!」といつかはなる。

保育においても、子どもたちと全力で歌って遊ぶと子どもたちも自分も楽しい。そんな先生のことは、子どもたちも大好きでしかたありません!」

3 オープンキャンパスへ

本校のオープンキャンパスは予約制となっており、十分な人員、時間を確保してお待ちしています。おひとりおひとりの疑問に確実にお答えするため、保育士科の学科職員が対応します。Hさんは進学に際しては主に学費についてご相談されたとのことです。

「その日はコロナ禍の学内卒業式が行われている日であったにも関わらず、丁寧な対応をしてくださいました。

オープンキャンパスでは、個別相談の時間に学費について相談しました。《何か少しでも減免されるような制度はないか》と相談したところ、とても分かりやすく教えてくださいました。

学校の特色や学科説明、学費相談は、個々の事情に寄り添いながらしてもらえます。」

「とても温かい雰囲気のある先生が対応してくださいました」その時Hさんに対応した先生は2年生の担任として卒業まで導いた恩師。個々へ狭く深く親身に向き合う姿に、入学前から卒業した後も慕う学生がたくさんいます。

4 人を笑顔にするために

令和5年、人工知能機能に非常に長けた人工知能チャットボット「chatGPT」が登場し、予想を超えるほどの優性能に誰もが目を見張りました。

近年加速するICT化-文明開発により、この分野の発明、発展は「今ある仕事が激減すること」を示唆しています。仕事の多くは「人ではなくて機械で間に合う」ことがわかったからです。今や世の中の49%の仕事が消滅すると言われる程、職業は人のものではなく機械が担う部分が増えていくのが現実です。例えば、電車の運転手やエンジニア、医師、製造業などがその対象と言われます。

一方、「絶対になくならない仕事」への注目度も高まっています。保育士やセラピスト、介護士などの対人援助職がそうです。情報以上にその場の雰囲気や空気感、表情、言葉の端端から伝わる感情を読み取り分析し、個人、場面に合わせた対応は人間にしかできないからです。ここに、福祉=人を幸せにする仕事のやりがいがあります。

職業選択の幅が狭まり、職種によってはキャリアアップのチャンスがAIに奪われる時代になりつつある今-「保育士」という仕事の尊さが認知され始めました。子どもは機械ではなく、誰かの笑顔とあたたかな手を待っています。機械にはできない、「あなたらしさ」が活かせる仕事に「保育士」があります

児童養護施設の職員として、子どもの生活の一番近くで、心身に寄り添っています(保育者はHさんの天職だ」と、見守ってきた学科職員みんなが心から思っています。)

「私は、人を笑顔にするために全力になれます。子どもの誕生日の日にはお笑い芸能人の一発芸を全力で10回くらいやりました!子どもからは「今までで一番笑った」といってもらえました。」

「時には嫌なことがあって泣いている幼児に対して、本当に心から笑顔になれるような関わりを心掛けています。泣いている子の前に座り「大丈夫。私はここで待っているからね。そばから離れないよ。」と優しく伝え、泣き止んで何が嫌だったのかを話す言葉を待ち、解決した後に抱っこをしています。

そうすると、嫌なことが解決してからの方が泣いている時よりも素敵な笑顔を見せてくれます。」

「時にはおもいっきり元気に関わりこどもたちを笑顔にすることもあれば、柔らかく、母のように関わることでその子を笑顔にすることを意識しています。」

保育士を目指す人は、優しい人なはず。社会に出て実際に子どもと関わるようになったら、その優しさと自分らしさを武器にしてください

キャリアチェンジをするということは、大きな勇気がいることでしょう。本校の保育士科の門を叩いた再進学生のほとんどが、大きな葛藤を乗り越えて未来へ進みました。

資格を取得し、どこかで子どもを笑顔にしている。かつての学生たちが、その暖かな手で支え導き、こどもを守っている。笑顔にしている…学科職員として、こんなにも嬉しいことはありません。

本当に保育士になりたい方を支えるために大きな不安-年齢、学費、就職、適性-をなんとか失くそうと、失くならなくともどうにか軽くしようと、一人一人に手を抜かず対峙するプロがいるのが埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校です。勇気を出して、来てください。

あなたにしかできない仕事をしませんか?あなたを待っている子どもがいます。

この記事を書いた先生

  • 保育士科
  • 保育士科 夜間主コース

上條 友葉先生

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