すっかりあたたかくなりました。春です!
保育現場の3月は、卒業、進級にむけたまとめの時期。それぞれのクラスで1年間の歩みを振り返り、成長を認めあう喜びの季節です。
今回ご紹介するのは、卒園、進級する子ども達に読みたいおすすめ絵本、実際に読み聞かせた、思い出の絵本。
そして、とっておきの宝物の絵本です。
保育現場を振り返ると、子ども達に読む絵本を、選ぶ時間も幸せでした。そして今、専門学校で、学生たちに読む絵本を選ぶ時間も…そう感じています。
ぼちぼちいこか
作:マイク・セイラー ・ 絵:ロバート・グロスマン 訳:今江 祥智 (偕成社)
次から次へと大失敗するものの、「ぼちぼちいこか」とちっとも落ち込まないカバ!ユーモアたっぷりののどかな絵本です。確かに、カバの重さと大きさでは、バレリーナも手品師もサーカス団員も、無理そうですが、読み手はカバの関西弁の語り口調に和まされ、子ども達は大笑いして見ていました。
卒園し、新しい場所へ進む子どもたちは、きっと失敗も葛藤もするでしょう。焦ったり、人と比べたりすることもあると思い浮かべますが、このカバのように時には気を抜きながら…ぼちぼち歩んでほしいものです。先は長い!
すずちゃんののうみそ 自閉症スペクトラム(ASD)のすずちゃんの、ママからのおてがみ
作:竹山美奈子・絵:三木葉苗 (岩﨑書店)
自閉症スペクトラムの女の子すずちゃんのママが、すずちゃんと一緒に大きくなったクラスメイトの友達へ卒園する時に綴った絵本です。受け取りやすい表現が工夫されている本文を読むと、すずちゃんのお母さんは誰よりもすずちゃんの理解者でありすずちゃんの専門家であること、深い愛情が伝わってきます。
いままで一緒に大きくなった友達、そしてこれからも一緒に大きくなる友達。いろんな子がいる、保育現場です。ドンと構え、子どもから学び、寄り添いたい保育者です。
1年生になったとき、進学先が違う場合もあります。過ごす部屋が違う場合もありますが、それでも一緒に泣いて笑った日々は、消えません。幸せな記憶が、ひとりひとりの「のうみそ」に残ることを願います。
おおきくなるっていうことは
作:中川ひろたか・絵:村上康成(童心舎)
卒園のタイミングだけでなく、進級したばかりにもよく読みました。
大きくなるっていうことは、どういうこと…?
「シャンプーをいやがらなくなるっていうこと」
「あたらしい歯がはえてくるっていうこと」
「あんまり泣かないっていうこと」…
答えが書いてあるようにも感じますが、この絵本は「どんな風に大きくなりたい?」と子どもに考えるチャンスをくれているようです。大きくなるんだから!と急かすのではなく、子どもの成長の変化を根気強く待ち、気付き、そっと(大きくなったね)と認めることのできる保育者でいたいものです。
6さいのきみへ
作:佐々木正美 絵:佐竹美保(小学館)
6歳までのこどもの成長を辿った、親目線で綴られた絵本です。じつは、つい最近、出産祝いに頂きました。
「せかいじゅうで いちばんのねがお」
「あくびだって しあわせをはこんでくれた」
「きみは6さい。かぞくのたからもの。」
部屋の真ん中で、今にも壊れそうな娘を抱いて、「私は今まで、保護者の方からこんな宝物を預かっていたんだ…」と感じ、今更のように震えあがったことがありました。
自分の足で小学校へ行けるようになるまでに…自分で食事をするまでに、気持ちを言葉にして伝えるまでに大きくなった、卒園していく子ども達。それは決して当たりまえのことではなく、ものすごく大きな喜びであること、そして、ひとりひとりかけがえのない家族のたからものを我々保育者はお預かりしていることを、感じさせてくれる絵本です。
卒業おめでとう!
3月10日には両国国技館にて本学園の卒業式が行われ、保育士科の学生たちも、晴れやかな笑顔で巣立ちの日を迎えることができました。
この良き日を迎えることができたのは、地域の方々、業界の方々、これまで授業や実習でご指導下さった先生方、午前中のワークでお世話になった園の先生方、…そして2年間お支え下さった保護者の皆様、ご家族皆様のお力添えゆえです。心より感謝申し上げます。
保育士科のみなさん!ご卒業おめでとうございます。みんなと一緒に歌ったうた、読んだ絵本…忘れないよ😊
春からのご活躍を期待しています。また学校に遊びに来てくださいね!