介護百人一首

「ハートネットTV」をご存知でしょうか。毎週月曜日から木曜日の20:00~20:30、NHK Eテレで放送されている福祉総合情報番組です。「福祉」といえば、障害者福祉や高齢者福祉が思い浮かぶでしょうが、一般的に「マイノリティ」と言われる方々にも焦点をあて、誰もが自分らしく暮らせる社会の実現をめざした番組です。さらに番組では、「NHKハートプロジェクト」と題して福祉に関する様々な取り組みを行っております。

その一環として、毎年視聴者より介護の日々を詠んだ「介護短歌」を募集しております。介護する方・介護される方それぞれが、日々の生活の中で感じている様々な思いなどを詠んだ短歌の中から、100首を選ぶ「NHK介護百人一首」を選定し、下記のような冊子を公刊しています。

「NHK介護百人一首2019」で今回、本校介護福祉士科2年生 海原 稜太 さんの一首が選ばれました。

 この夏は 越せそうもないと おばあちゃん 大丈夫だよと 毎年言ってる

「毎年暑くなるとこのセリフを言うおばあちゃんです。今年の夏もとても暑い日が続いていますが、元気に過ごしています。」と、この短歌の状況を述べております。毎日が不安なおばあちゃん。しかし、海原さんをはじめとした介護をなさっている周りの方の思いを受けて、今年も、来年も、再来年も、おばちゃんはきっと暑い夏を迎えることでしょう。

  

その他この冊子には、下記のような素晴らしい短歌が掲載されております。

 修学旅行 みんなで押した 車いす 汗一杯で 沖縄巡る(17歳)

 夏の空 涼しい顔の おばあちゃん 凛とした笑み 午後のひまわり(17歳)

 「介護職?給料安いし 大変よ?」 そんなの知るか!私の夢だ!(19歳)

 携帯の 待ち受け変えてと 頼む祖母 写真を見れば 笑顔の祖父母(19歳)

 たとえ身は 介護の中に あらうとも 「心の介護」 してくれる母(63歳)

 五七五 右手で数え 七七は 左手でする 短歌体操(90歳)

 面白き こともあるらむ 百歳の 壁を目指して 検診にゆく(92歳)

なお、番組HPにも掲載されておりますので、ぜひご覧ください。

 http://www.nhk-sc.or.jp/heart-pj/tanka/tanka2019/sakuhin_idx.html

それぞれの方の思いが明るく詠まれており、どの短歌も優しさに溢れた、心に染み入るものです。

福祉関連の専門職の養成校である本校では、このような短歌の情景が日常の生活の中に息づいております。来年も掲載されることを期待しております。

なお、選ばれた作品は1年間かけて、「ハートネットTV」の中で紹介されます。