介護福祉⼠としてスキルアップする方法

こちらの記事では「介護福祉⼠としてスキルアップする方法」についてお話します。

「スキルアップは必要?」
介護福祉士として、スキルアップはどのようなものが考えられるのか以下の5点が浮かぶ。

1、専門職資格の習得

「介護関係の資格はいくつあるでしょう?」

介護の資格で王道なのは、国家資格の介護福祉士
その他にも、認定介護福祉士や住環境コーディネーター等民間資格も入れると20以上はある。

◆資格取得の利点

・信頼
・所得に関係する場合がある
・頑張りの証明 など資格取得は邪魔になるものではない。

資格取得は、スキルアップの手段の一番になるのではないかと思われる。

2、コミュニケーションスキル

「あなたは、学生時代にコミュニケーションの授業を学んだことはありますか?」

自己理解し、相手を受け入れる、そして受容と共感をする。共感と同情の違いや、傾聴力など、コミュニケーションの授業を受けたことがあるだろうか?

コミュニケーションスキルとは、話すことだけではない。

・傾聴力
・自己理解
・他者理解 等多岐にわたる。

ここでもう一つの問いを

「介護の仕事とは?」

考えてみると介護技術をイメージされるのではないだろうか?

介護技術力とは、食事・排泄・入浴と3大介護を一番にイメージするかも知れない。その介護をしている時にコミュニケーションの質も入っているのではないかと思う。身体接触があるからこそ、印象の悪い信頼していない人に触られたくはない。

では、信頼する人とは、どのようなきっかけで信頼するのか?コミュニケーションではないだろうか。たとえ、技術力を向上しても、そもそも前の段階で躓いたら、技術力を発揮できないのである。

養成校などの学びでは、「コミュニケーション技術」や「人間関係とコミュニケーション」という科目がある。授業として学び、自分や相手を観察した上で、コミュニケーションとは?と学んでいくのである。この学びは、介護だけではなく、社会人として生きる術として大きなことだと感じている。この知識なくして、専門性の向上は掴めないだろう。

営業職のとある会社は、営業スキルの新人研修を得て、先輩につき学んだ上で独り立ちしていく流れがある。介護の業界はどうだろうか?新人研修はコミュニケーション技術を学び、ワークなどで体験した上で、先輩につきコミュニケーションを学び、独り立ちしているのか?介護はさらに介護技術も必要になっていく。介護技術とコミュニケーションを合わせた研修を経ているのか?コミュニケーションなくして、仕事は成り立たない仕事だからこそ、コミュニケーションスキルの向上は必須だと考える。

3、新しい情報の習得

「介護の現場はどこにありますか?」

介護の現場は、利用者様の生活の場であることがほとんどである。

あなたの生活の場で必要な情報は、介護の現場でも全て必要な情報でもある。

だから、自分の趣味の情報は、利用者様の知りたい情報かも知れない。自分の好きなことを伸ばすような、文献や研修の参加も誰かのためになるかも知れない。

要は、自分を楽しむための情報が、利用者様のためになり得ると考える。

もちろん社会情勢や動向、介護の最新情報を学ぶことも大切である。しかし、それだけでは生活は成り立っていかない。他の分野の情報習得することも仕事に結びついていくと感じる。

例えば

・美容・メイク・ファッション・おしゃれが好き
・植物・動物が好き
・ゲームやパソコンが好き
・SNSや動画が好き
・料理や食べることが好き

その好きに関する情報は、自分を楽しむために必要な情報。その自分が楽しむための好きの情報は、介護の仕事にも必要な情報になる。

加えて、

・定期的な研修やセミナーへの参加
・専門書や最新文献の読書

これらの情報は、専門知識や、利用者様を守るための情報としても絶対的に必要になる。たくさんの事例や対応策を学んでいくことは、介護の質向上につながっていく。

4、自分のケア

「自分をコントロールする術を学んでいますか?」

相手は自分の鏡である。私は、介護職は電波の基地局であると考えている。利用者様の感情や動き、思考の電波を自身が受け止めて、送る基地局。ただ、基地局の受信感度が悪くなると受信できなくなってしまう。地盤が緩んだり、高さが変わったりしたら受診することすらできなくなるかも知れない。だから、基地局は安定していないといけない。そのためには、定期的なメンテナンスが必要だ。

あなたは、定期的なメンテナンス時間を設けているだろうか?気づいた時ではなく、ルーティーンのようにこの時だけは絶対メンテナンス時間にしているというような、ルールはあるだろうか?仕事に注力することは素晴らしいことだ。介護のスキル向上のために、感情や技術の学びを極めることも素晴らしい。しかし、相手ばかり見て、自分のことは確認できているだろうか?自分メンテナンスの時間を取ったのはいつか言えるか?自分時間を取ることが、仕事にもつながる。なぜなら、介護=生活だから余力を楽しむことが仕事に反映することになる

5、チーム力向上のためのマネジメントスキル

「考え方が違う人たちとチームを組む時のポイントを学んでいますか?」

介護は、チームで機能する。利用者一人と関わるにあたって、介護の他に、リハビリ・相談・家族・地域住民(民生委員、友人等)・医療・行政などが協力しあってサービス提供を行う。各分野の中にもチームがある。たくさんの人が関わっていく。分野が違えば、視点や考え方、価値観、重要視しているポイントは異なる。さらに分野の中のチームメンバーの中にも、様々な経験を持っている方がいて考え方は異なる。しかし、考え方は異なりサービスも異なっては、利用者様は混乱してしまう。そうならないためにも、マネジメントスキルが必要になっていく。専門職の中で、利用者様・ご家族様と一番多くの時間をかかわる介護職が、しっかりヒヤリングし、専門職としての意識をもち他分野と関わっていくための、マネジメントスキルを持ち合わせることが、仕事をするためのスキルアップにつながっていく。

上記5つをあげたが、その他にもITスキルの向上などスキルアップにつながることはいろいろあり、実践しトライアンドエラーすることで磨きがかかる。
そしてここに書いたことはあくまでも介護福祉士としてスキルアップする方法の一角であると考える。

そもそも「介護福祉士にはスキルアップは必要ですか?」更に、「なぜ必要なのでしょうか?」という問いを立てた時

筆者は、「介護福祉士にスキルアップは必要ですか」の答えは、絶対的にYESである。

更に「なぜ必要なのでしょうか?」利用者様の人生を左右する仕事だからだと考える。

終わりよければ全てよし。

という言葉がある。人生の終わりを「良し」にするのか、「しないのか」それさえも介護の仕事が左右するのではないかと感じることさえある。

しかし、今の日本では「あなたは、歳を重ねていくこと、高齢者になることを楽しみに感じていますか?」の問いに、多くの人がネガティブな答えをするのではないかと感じる。介護福祉が充実し、助け合う社会が本当の意味で確立していれば、年を重ねることを少しならずポジティブに捉えられる社会になっているのではないかと思う。

日本は長寿国となった。そのことは、素晴らしいことである。先人の方々の活躍のおかげだと、感謝すべきことだ。

しかし、「介護なんて受けたくない。年をとりたくない」そんな声が聞こえないか?あなたは思っていないか?

介護福祉士がスキルアップし、プロフェッショナルが増える=安心して、長生きし、年を重ねることを楽しめる社会につながっていくのではないかと考える。

****************この記事を書いた人****************
介護福祉士科の職員 田村仁美
介護福祉士・社会福祉士・介護支援専門員 所持
介護福祉士として10年就業し、介護支援専門員の業も行った。
実父の終末期ケアを自宅で行い、家族介護の大変さを経験する。家族介護の経験を伝えられたらと思い、現職に至る。
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