ソーシャルワーカー×国際協力

みなさんこんにちは!社会福祉士養成科の神田 歩です。

この社会福祉士養成科の卒業生であり、現在、養成科の担任をしている私が今回お話したいテーマは「ソーシャルワーカー×国際協力」です。

 

 

早速ですが、みなさんは、国際協力のイメージってどのようなものがありますか?

開発途上国での井戸掘りや、紛争地から逃れてきた人々を難民キャンプで支援する…そんなことを思い浮かぶ方もいるかもしれません。

もちろん、そのような活動もソーシャルワーカーとして途上国において必要があれば、現地の人たちと協力しながら実践していきますが、ソーシャルワーカーの活動領域は多岐に渡ります。

 

私は学生時代から国際協力に興味があり、いつか、海外で自分を生かせる活動をしてみたいな、と思っていたものの、これといった自分の強みが見つからず都内でOLをしていたことも。(そのあたりのいきさつは、また別の機会に…)

しかし、どうしても学生時代から憧れのあった開発途上国を見てみたいと強く思うようになり、本校で社会福祉士の資格を取得して、南部アフリカに位置するボツワナ共和国にあるNGOでソーシャルワーカーとして活動をしていました。

 

私が活動をしていた国際NGOは、日本における児童相談所の役割を果たす施設です。

私を含む5名のソーシャルワーカーは、さまざまな事情で保護をされている子どもたちが、元の家庭に戻ることが出来るように環境調整をしたり、家庭に戻れない子どもについては里親になってくれる人とのマッチングをしたり(ボツワナ人はディスカッションが大好きなので、会議時間は日本の5倍はかかっていました)

 

ボツワナ国内(地方)の小学校を人形劇をして回りながら児童虐待の開発活動をしたり

ソーシャルワーカーとして、地域に住む子どもたちの生活がより豊かになると思うことがあれば、意見を出し合って様々なプロジェクトを企画して行っていました。

 

ボツワナ共和国は、多くの人がイメージするアフリカとは異なり途上国というよりも新興国と呼ばれる比較的経済的にも安定している国です。

 

公立学校は日本のように無償で教育が受けることができ、福祉制度も他の隣国に比べても整っているといわれているため、ストリートチルドレンなどと呼ばれる子どもなどは、ほとんどいません(日中に子どもが歩いていると、大人はみんな気にかけて声をかけるほどなんですよ!)。

 

しかし、小学校が都市部に比べて少ない地方では、子どもにより良い教育を受けさせたいと思う親心から、子どもを都市に送り出すことも多く、その中には、親元から預かった子どもを朝から夜まで働かせるなど、児童労働とも呼べる酷い扱いをするような事件も少なくありません。

 

日本では、児童福祉施設への入所理由としてほとんど挙げられることのない「児童労働」は、地域の特性をよく表している社会問題であり、ソーシャルワーカーはその地域特性の問題解決に必要な支援を行っていきます。

※実際に家庭に問題がある子どもの場合、ケースワーク(子どもの安心で安全な生活の場を確保する)に加えて、子どもたち自身が「子どもの人権」について理解する必要があるということから、特に情報の少ない地方部の小学校を回って人形劇をする取り組みが始められるようになりました。

 

 

ソーシャルワーカーという仕事は、世界中どこでも必要とされる仕事であり、また活躍の場は多岐に渡ります。

社会福祉士(ソーシャルワーカー)と聞くと、日本ではまだまだ高齢者や障害者施設での業務をイメージする人が多いかもしれませんが、ソーシャルワーカーというアイデンティティを持って、国連職員になったり、NGOやNPOはもちろんのこと、社会問題の解決を目指すソーシャルビジネスの立ち上げなど、活躍の場は大変幅広いのが社会福祉士という職業です。

 

可能性は無限大です、是非、興味を持たれた方は学校に遊びにきてくださいね。

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