おかえりなさい!
7月7日(土)社会福祉士科3年生が2週間ぶりに登校してきました。
彼らは現在3次実習中。この日は帰校日でした。
この2週間で感じた「喜・怒・哀・楽」をひとりひとり表現してみよう。どのような場面だったのか、なぜそのような感情を胸に抱いたと考えるか、そのとき・その後、あなたはどのような行動に出たのか。
「喜」「楽」も多く挙がりましたが、本日はとても大切な課題を紹介させてください。
「実習が始まりまだ2週間。それなのにこんなに疲れたり不安になったり辛かったりする。就職したらこれが1年、2年、3年と続く。皆さんはそれに耐えられますか?」
あるグループからクラスメイト皆に向け発せられた問いかけ。
「------------------------------------」
クラスメイトの誰もが口を閉ざしました。
一人ひとりが自身の将来像を真剣に考えるために必要な無言。
1年次、2年次の実習よりさらに就職を意識した問題提起。自身との対話。
ソーシャルワーカーになりたいと思い続けられるだろうか?
自分にはソーシャルワーカーの仕事が向いているのだろうか?
ソーシャルワーカーになれたとしても長く続けられるだろうか?
これだけ苦しい仕事なのに、どうしてソーシャルワーカーの仕事を続ける人がいるのだろうか?
私(山﨑)と馬渕先生は長くソーシャルワークの現場にいた者です。
この仕事が好きだから続けてきました。
この仕事に意義を感じているから続けてきました。
この仕事が自身を高めてくれるから続けてきました。
この仕事はたくさんの人との出会いがあるから続けてきました。
「私は今、学校の先生として皆さんに関わっています。皆さんと一緒に過ごせることがとてもうれしいです。でも悩みを抱えている皆さんが目の前にいるのに、先生という立場でしか関われないことが時折苦しくなります。教員の仕事も大好きです。でも現場にいるソーシャルワーカーとして皆さんに出会っていたら、もっと違う世界を見せてあげられるかもしれないのに。もっと違う支援ができるかもしれないのに」
「ソーシャルワーカーとして現場に立つことの意味はそこにあります。苦しさを抱えている人が目の前にいるときに、いろいろな方向から支援ができます。見せてあげたい世界を見せてあげるために動くことができます。クライエントの悩みも含め、この人のようなものの考え方ができたら素敵だなとか、自分もこんな人になりたいなとか。相談に乗るだけでなく人生のお手本にたくさん出会えます。クライエントの人生に登場させていただけることで、一生学べるのにお給料もいただける。いい仕事ですよ」
学生たちの真っ直ぐで真剣な眼差し。
彼らは残りの実習でたくさん迷い・悩み・喜んで、きっとソーシャルワーカーの仕事について自分なりの考えを持ち帰ってくれることでしょう。
一生懸命学んだ皆の気持ちをしっかり受け止められるよう、両手を広げて待っていますね!