本校は、教育理念の一つに「国際教育」を掲げており、学生たちの今後の職業生活においても、常に国際的視野を持つことをめざしております。その一環として、各学科が「海外研修」を実施しております。
「保育士科1年生」と「こども福祉科2年生」は、11月末から約1週間の予定でデンマークへの海外研修が実施されます。デンマークでは、首都のコペンハーゲンやスヴェンボーなどで保育施設や学校施設の見学、及び実習を行う予定でおります。海外の保育施設を体験することで、より広い視野で保育活動や幼児教育を担ってもらえることをめざしております。
7月25日(火)の合同授業では、事前学習としてそれぞれグループワークで行った、デンマークに関する調査研究についての発表会を行いました。この授業は、初めての1・2年生合同授業です。
それぞれ4~5人の班で、独自にデンマークの特徴や日本との相違などについて、絵や写真の提示を行いながら発表をしあいました。
日本とデンマークの制度の違いや、食文化などについて研究する班が多かったようです。
デンマークは、消費税が25%で所得税も非常に高税率ですが、その分福祉制度が充実しており、安定した年金とともに、医療費や教育費、介護費用などが無料であること。労働時間も週37時間で休暇制度の充実しており、自分の仕事を自分でコントロールしているそうです。
そのため、「幸福度ランキング」では世界第1位であるそうです。
食文化では、暖かい食事は夕食だけでジャガイモと豚肉が中心の食事であるため、日本人の口には大変マッチしているとのことです。また、デンマーク風の寿司である「スムッシー」が大変好まれているようで、魚介類の宝庫であることもうかがえます。
また、保育士を目指す学生の視点として、デンマーク風「離乳食」の紹介もありました。
その他面白い風習としては、結婚式の際に新郎の「靴下に穴を開けておく」ことがあるそうです。これは、浮気防止の意味があるとか。また、25歳で結婚しないと「シナモンをかけられる」というのもあるそうです。
デンマークの人々は「今日が今日のためにある」をモットーとしており、毎日を楽しく過ごしております。その点からも幸福度第1位と言えるのかも知れません。また、チホリ公園やアンデルセン像、ニューハウン、スティルース森の幼稚園など、名所の紹介もありました。
学生たちは各グループの発表をしっかりと聴き、ワークシートに評価を書いております。
「研修には参加しない人も、ぜひ関心を持ってください」との言葉もありました。
熱心な研究と発表は想定以上でした。時間も延長するほどでしたが、学生たちも真剣に聞き入っておりました。
学生たちは、これから行われる学習に関心を持ち、事前に調べておくことが大切です。特に、非日常的な取り組みに関しては、より重要となります。
今回のグループワークを拝見して、主体的に取り組み、自らしっかりとした目的を持っていることが実感できました。必ずや、「国際感覚を身につけた保育士・幼稚園教諭になれる」と、確信しました。
なお、本校は厚生労働大臣より保育士養成機関の認定を受けたことによって、今年度入学生より従来の「こども福祉科」を「保育士科」に名称変更いたしました。