
調理師科2年生は、6月15日と、6月22日に、第一回目の販売実習を行いました。今回の販売実習は、2年生として「学生主体」を大きなテーマに掲げて取り組みました。1年次の販売実習はメニューも、オペレーションも教員主導で進める形でしたが、今回はあえて企画・商品決め・発注・当日のオペレーションに至るまで、すべてを学生自身の手で一から考えさせることに重きを置きました。自分たちで決めるということは、責任も伴い、意見の食い違いから思うように進まない場面も多くあります。それでも、学生たちは話し合いを重ねながら、自分たちなりの形を模索していました。

私たち教員は、学生の挑戦を尊重しながらも、事前準備や試作の場面では、適宜必要なアドバイスや指導を行いながら進めてきました。「教える」のではなく、「気づかせる」ことを大切にし、その場で答えを与えるのではなく、なぜうまくいかないのか、どうすればよいのかを学生自身が考えられるよう意識して関わってきました。経験の浅い学生にとっては戸惑うことも多い取り組みでしたが、その試行錯誤の時間こそが、価値のある学びであると感じています。

当日の販売では、多くの方にご来校いただき、学生にとっては実際のお客様と向き合う貴重な機会となりました。緊張しながらも一生懸命声を出し、商品を笑顔で手渡しする姿には、日々の学びの積み重ねが表れていたと感じています。一方で、レジ対応や待ち時間といった運営面では課題も多く見られました。思うように流れが作れず、お客様をお待たせしてしまう場面もあり、学生たち自身も強い悔しさを感じていました。反省会では、「もっとこうすればよかった」「次はこんな風に改善したい」といった具体的な言葉が自然と出てきたことは、この実習の大きな成果の一つだと捉えています。うまくいかなかった経験も含めて、自分ごととして受け止め、次にどう活かすかを考えようとする姿勢が見られました。

現在は、次回の販売に向けて、学生たちが主体的に改善に取り組んでいます。商品やオペレーションの見直しや役割分担の確認、会計方法の工夫、混雑時の対応など、自分たちの課題を一つひとつ整理しながら、よりよい形を模索しているところです。また、振り返りの時間も取り入れ、同じ失敗を繰り返さないための準備を進めています。前回の経験があったからこそ見えてきた課題であり、それを次にどう活かすかが、今回の学びの本質だと感じています。
学生主体の取り組みは、すぐに成果が見えるものではありません。しかし、自分で考え、失敗し、そこから学び、次に活かしていく過程こそが、これから社会に出ていく学生たちにとって必要な力だと考えています。今回の実習は、その一歩として非常に意味のある経験となりました。今後もこうした実践の機会を大切にしながら、学生の成長を支えていきたいと思っています。

