「キャリア」という言葉があります。この言葉については、様々に表現されておりますが、「キャリア」とはただ単に職歴などを表すのではなく、人の一生を「道」に例え、それぞれが自分の「道」を進んでいくことで、生き方や人生そのものを大きくとらえた言葉です。
私たちは、人生の節目節目で道を模索し、選択をしております。特に学校では、そのことを「進路」と呼んでおります。
では、進路とは何でしょう。それは、今いるステージから新たなステージに移行していくことと捉えられます。年齢とともにステージが広がり、それは生涯続いていくものです。すなわち、進路とは「ライフステージの移行」で、その移行を積み上げていくことで、「キャリア」が構築されることになります。
それでは、高校を卒業して「専門学校」というライフステージに移行することはどういうことでしょう。それは、自分がめざす将来の職業生活への旅立ちの第一歩です。そこでは、基盤となる知識やスキルをしっかりと持つことが必要で、将来の職業生活に対する信念と適切な情報を持つことが大切です。
ところで、昨年のテレビCMで、注目に値するものがありました。
ホスト役の俳優 妻夫木 聡 氏の「ライバルは必要ですか?」の問いかけに、元サッカー日本代表の 中田 英寿 氏の回答
「必要ないです。理想の自分と現実の自分と、ずっとライバルで居続ける」
この「理想の自分」が将来の姿であるならば、今現在の自分は文字通り「現実の自分」です。そのライバル関係を乗り越えることで、自身のキャリアが創造されることと、理解できます。
その「現実の自分」から、「理想の自分」への道のことを「自分軸」と言えます。その理想に近づけるためには、自分を高めるだけではなく社会の動きなどにも目を向けなければなりません。そのことを「社会軸」と言います。
すなわち、自身のキャリアを創造させるためには、縦に伸びる自分軸と、横に広がる社会軸を織りなしていくことが必要になります。
改めて、本校の取り組みを見てみます。
それぞれの学生は、将来の職業生活に必要なる幅広い技術を学んでおります。それは、「実学教育」の実践によります。
それだけではありません。人としてあるべき姿や人と人との関係の構築、そのために必要な手段やスキルを学んでおります。それは、「人間教育」の実践によります。
加えて、海外との交流を深めることで、常にグローバルな視点が持てるように学んでおります。それは、「国際教育」の実践によります。
本校では、教育理念として「実学教育」「人間教育」「国際教育」の3つを掲げております。
あえて位置づければ、「実学教育」は自分軸の構築。「人間教育」は自分軸とともに社会軸の構築。そして、「国際教育」は社会軸の構築となります。
自分の将来を考え、なりたい自分・なるべき自分になり、自身のキャリアを創造することは、大変なことかもしれません。
しかし、少なくとも福祉や保育の分野における「キャリアの創造」に関しては、本校で学ぶことの意義は極めて大きいものであると、自負しております。
そうです。この学校には、福祉や保育の分野におけるキャリアの創造に適した取り組みがあります。