埼玉福祉保育医療専門学校は「社会を育てる学校」をテーマに学校内外へ向けて、今年度ウェビナー(WEBセミナー)を実施しております。
今回は日本保育学会会長の汐見稔幸先生に『少子高齢化の今、なぜ「保育」が大切になってきたのか』をテーマに、171名の参加者へ向けてご講演頂きました。
講演は「どうして保育が注目されるようになったかご存じでしょうか?」という先生からの問いかけから始まりました。
少子高齢化で子どもは確実に減る。安易に考えれば保育の機会が減ると考えがちです。
子どもの育ちの仕組みは社会の文化・経済⇒家庭の中での育ち⇒地域の中での育ち⇒園や学校での育ちから構成される前提がありましたが、日本のこれまでの地域・家族の在り方の変化から、その機会を作るのが園の役割になってきた。保育士が子どもの環境づくりのプロとして、育ちの場や機会をどのように作っていくのかについてお話し頂きました。
当日は学生の他、多くの現任保育士や潜在保育士の方、これから保育士を志す方やその保護者様も参加され、これからの保育士の在り方と未来を創造する担い手となる専門性にとても胸を躍らせる内容でした。
また、保育士科の学生へ「保育所が福祉施設であることを忘れないでください。」とのメッセージを頂きました。
経済的・文化的貧困問題、シングルマザーの増加、介護と育児のダブルケアー家族の増加等、子育て支援はそうした状況で必死で生きている保護者への深い共感から始まるというお話しに、福祉・保育学生も強いやりがいを持てたと感想を残しています。
学生も保育士の現任先生方もまた地域住民の方々まで、深く保育の未来を考えられる機会となりました。