ジョブ・カードとは、「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」の機能を担うツールであり、現在厚生労働省が進めている事業です。ジョブカードによって個人のキャリアアップや多様な人材の円滑の就職等を促進を図り、キャリアコンサルティング等の個人への相談支援による「求職活動」「職業能力開発」などの各場面において活用するとともに、生涯にわたるキャリア支援を行うことをめざしております。
様式は、個人の履歴や支援を通じた職業経験等、生涯のキャリア形成の場面において活用する「生涯を通じたキャリア・プランニング」のツール。免許・資格や教育・訓練歴、職場での仕事振りの評価に関する職業能力証明の情報等を蓄積する、「職業能力証明」のツールがあります。
今年度、本校では介護福祉士科を対象に導入を図りました。介護福祉士科2年生は、すでに作成ガイダンスを受講し、5月22日(火)に各自が作成したジョブカードをもとに、11名の「キャリアコンサルタント」の方々にお越しいただき、学生に対して個人面談を行っていただきました。
開始前にも学生たちは、最終修正に余念がありませんでした。
第2校舎3階の教室に11ブースを設け、各学生とキャリアコンサルタントが1対1で面接を行いました。
今回は、まず「自己理解」を図ることともに、今後必要となる「職業理解」について、シートをもとに面接を受けました。
内容的には、各自の成育歴、自分の特性、現在の悩みや不安、介護福祉士の志望動機等多様な内容です。
面談を行う中で、自分のわからない一面が見えてきたり、、職業人としての新たな価値観を見出したりと、自分自身のことや介護について、改めて考える機会となりました。
面接終了後もシートの整理を行いながら、振り返りを行っておりました。感想を尋ねると「自分のことは思いのほか見えていなかった」「自分についてわかってきた」「コンサルタントの方のお話で、自分に自信が持てた」など、まさに自己肯定感につながる取り組みのようでした。また、明確な志望動機を持って「介護福祉士科」に入学してきましたが、面談を通してより深化されたものとなったようです。
終了後、面接をご担当いただいたキャリアコンサルタントの皆さまにお尋ねしたところ、「しっかり対応できて、楽しく面接ができた」「しっかり自分の将来を見ている」「職業観も明確になっている」「介護について逆に勉強させていただいた」「次回が楽しみである」など、非常に良い感想を述べてくださいました。
「キャリア」とは、職業生活のみを対象とするものではなく、職業生活を含む全人生を包括する概念です。そのために、学生である現在、1~2年先の職業生活への選択、若手から中堅層での職場定着とキャリアアップ、壮年層のキャリアチェンジやセカンドキャリアなど、常に「自身のキャリアの構築」が、自らの人生を彩ることとなります。そのために、「未来向けた過去と現在」をシートにして振り返りと新たな展望を持つことが、このジョブカードの役割となります。
今回の授業で、学生たちも来年のこととともに、将来の方向性について考える機会となったようです。
末尾になりますが、お越しいただいたキャリアコンサルタントの皆さま。ありがとうございました。