便の日記習慣

年度 2016
学科 こども福祉科II部

1.はじめに

私たちは、学校の授業の中で乳児にとって、便は日々の健康状態を知ることのできるバロメーターであると知った。実際にメンバーの母親から便のチェック方法を聞いてみたところ、母親が子どもの体調を見る基準は「いつもと違う」という点だった。このようなことから、乳児をもつ母親は子どもの便が健康状態の把握に役立つと認識しているのか。また、子どもの便のどのような点に着目しているのか。そもそも子どもの便の「いつもと違う」状態に気付いているのか。等の疑問が浮上したため、研究をすることにした。

2.現状把握

乳幼児をもつ母親であるメンバーの友人へ、子どもの便の「いつもと違う」状態を把握できているか聞いたところ、「いつもの状態」をきちんと把握できていないことがわかった。

3.仮説

子どもの毎日の便を記録することで、「いつもと違う」便の状態を知ることができ、子どもの健康状態の把握につながるのではないか。

4.研究方法及び実験結果

メンバーの知人の母親 3 人に乳児の便について 10 日間日記を書いてもらう。忙しい母親や日記を書くことが面倒だと感じている方でも簡単にできるようにスマートフォンを使用してもらう。
アプリ名:さえずり日記(android のみ)
・用途:Twitter のように写真や文字をリアルタイムで残すことができる(図Ⅰ参照)
メリット:作業が手軽で、記入がしやすい。Twitter や他の SNS とは違い、オフラインでも記入ができる。
アプリ名:いつログ(ios 対応)
・用途:写真を撮るだけで記録として残せる。文字を打つことも可能。(図Ⅱ参照)
メリット:何も作業しなくても、写真を撮るだけで記録ができる。こちらもオフラインで可能。ソート機能により、簡単に記録を呼び起こせる。

上記の2つのアプリの内、どちらかを選択して利用してもらう。後日、日記を書いていた母親にアンケートを送り、意識調査を行う。
実験後のアンケート結果
Q1.参加した乳児の年齢
Q2.日記をつける前とつけた後のいつもと違う状態に気付けたか
Q3.どんなことに目を向けられたか
Q4.今後日記を続けたいと思うか
Q5.今回の日記をつけての感想

-------以下アンケート結果原文ママ-------
A
①10 ヶ月(実験当時9ヶ月)
②YES 【硬くて可哀想なときはヨーグルトを食べさせれば緩くなり、出し切ることができる ということに気付けた。】
③だいたい何日おきにうんちが出るのか、硬さや、色、出ないときはどうすれば出させてあげられるのかなど意識を向けられた。
④YES 【多少面倒ではあるが続けることによって些細な変化にも気付くようになるだろうし、 これからの季節胃腸炎になったときなど、うんちの画像を見比べて冷静な判断ができると思うし、小児 科の先生に見せたりするのに便利だと思うので。】
⑤今まで柔らかいうんちだったのが月齢が進むことによって硬くなり、大人と同じようなうんちに変わっていくことで娘の成長を感じられました。また、硬くて便秘気味のときにどのようにすればいいのかなどと食事のバランス面でも参考になり、これからも続けていこうと思いました。もう素早く着替えないといたずらされたりするので、毎日はできなくてもできるときにやれるように心がけたいと思います。

B
①1 歳 7 ヶ月
②YES 【うんちをする時間は朝か夜。1 日でない日があると、次の日はコロコロうんち】
③うんちをトイレに流す時に、オムツからコロンと落ちるうんちが理想のうんちだったので逆にべっちゃりうんちだった時は、食べたものを確認した。
④NO 【今回日記をつけたのが次男だったため、長男の時は 1 歳半位まで食事と便と睡眠の記録をつけていたので、2 人目は何をやっても中途半端(笑)】
⑤健康的なうんちが出ていてよかったです。

C
①1 歳 6 ヶ月
②YES 【風邪や体調不良時など】
③今まではうんちの状態を詳しく観察することはなかったけど、改めて見て、話を聞いてみて緩めなのがいつもの状態であることに気付いた。特に水分量と食事。
食べ物や飲み物も関わってくるのか気になる。
④YES 【でも毎日ではなくいつもと違うなってときだけでいいかな。】
⑤うんちを毎日観察することは、ほぼなかったので新鮮だった。油っぽい料理やその他の食べ物、与える飲み物や量でうんちにハッキリと現れて母親である私自身が見つめ直せることができ、観察することに目を向けるようになった。しかし、記録をつけるなら変化に気付いた時にメモ程度でいい。旦那に替えてもらうことも多いので全部把握することは難しいし、日常の中でオムツ替えの時に写メをとってオムツを替えて…だと大変。

以上 3 名の結果を踏まえて…

理由
Yes:記録をつける事で、便から理解出来る健康状態を見比べる事ができる為
NO:面倒くさい

5.考察及びまとめ

アンケートの結果により母親が乳児の便を見て、「いつもと違う」と気付いているかどうかは、認識の違いや個人差があるとわかった。日頃から気を付けて見ている母親もいれば、写真やコメントを入れることで冷静な判断や分析が出来るので便の日記習慣は効果的であり、日記をつけることで気付くことがあったという感想を述べた母親もいた。日頃から気をつけて見ている母親は実験対象の乳児が第二子であり、第一子のときの経験から「いつもと違う」を理解していた。
この実験を通して母親からは総じて便についての記録をつけることによって便の形状、色等によりこどもの健康状態の把握や意識するきっかけになったという感想があった。
しかし日常の中で行うことは、今日の共働きの母親や月齢による困難を抱えるため大変であることが現状である。日記という日常的習慣にするよりも変化に気づいたときのメモ程度でよいのではという意見も見られた。
日記という形にすることで便だけでなく乳児の成長を見ることができたという研究を経て、意識の違いはあったが、便を記録することは健康状態の把握に繋がり、意識改善に役立つということがわかった。今後の私たちの課題としては、記録が有効であるがつけることが困難という点をどのように改善すればよいかということだ。また、とった記録を園、保護者、医療機関と共有することでさらに健康維持につながるのではという意見も出たので研究を続けたいと思う。

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