絵本で集中力をもたせるには

年度 2017
学科 こども福祉科II部

1.はじめに

 私たちが実習を行ってきた中で絵本を読む機会が多く感じた。しかし、集中して聞いている子ども、騒いだりする子どもがいた。興味のある絵本には集中するが、興味のない絵本には集中しないことが考えられる。子どもはどのようにすれば集中力が続くのかを明らかにしたいと思い、研究することにした。

2.研究仮説

 幼稚園や保育園で絵本の読み聞かせは、次の行動を行う前の導入や一日の始まりに行うこと多いが、絵本に興味を持たないと集中しないのではないか。

3.現状把握

 近年、子どもたちの集中力低下が問題となっている。どうしても集中できない子どもや、勉強に興味を持たない子どもが増えてきている。じっとしていられない子どもや人の話を聞くことができない子どもを見て、将来に不安を感じていると保育の現場で見かける。
 子どもにとって幼少期の経験の有無は,生涯にわたり影響するため、保育者は子どもにその発達を踏まえ様々な絵本などが重要だと言われている。 実際に園によっては,絵本の読み聞かせは降園前の空いた時間に行うというところも少なくないため、絵本の読み聞かせは簡単にできてしまうものと捉えられてしまうと考えられる。
 大久保徳久子さんによれば、子どもが絵本に集中できる時間の目安は、年齢+1分もしくは、年齢×1~1.5分程度と言われている。絵本の内容も大事だが、絵本の長さも重要だと考えられる。

4.研究方法

アンケート(保育者)
1. どの時間帯に絵本を読むことが多いですか。
  8時~10時
  10時~12時
  13時~15時
  15時~17時
 その他(           )
 その理由を教えてください。
2. 絵本を選ぶ時気を付けている事、読む際に気を付けている事を教えてください。
3. 読み聞かせで集中している子としていない子の日頃の活動の様子の違いはありますか。
4. 絵本以外で集中力を上げるために行っていることはありますか

5.アンケート結果

保育者21人に聞いたアンケートの結果
1. 読む時間帯・その理由

それぞれの理由として、
8~10時は、1日の始まりだから、合同保育から、クラスでの主活動に切り替わるとき。
■10時~12時は、お腹すいたりする子がいるから気分転換として読む
■13時~15時は、お昼寝前、おやつ前だから
■15時~17時は、降園前だから

2.絵本を選ぶとき気をつけていること、読むときに気をつけていることを教えてください。
(1)絵本を選ぶときに気をつけていること
■年齢にあった絵本を選ぶ
■季節に合ったもの
■絵がはっきりして、リズムが楽しいもの
■簡単すぎず、難しすぎないもの
■人数に対して全員が見やすいサイズ
■活動にあったもの
■ストーリー性のあるものより、手遊びやわらべ歌など絵本を見ながら子どもたちも
 一緒に楽しめるもの
(2)読む際に気をつけていること
■早口にならないようにゆっくり大きすぎない声になるように
■子供が絵本の世界に入れるように読むこと
■絵本が子供たちの見える位置にあるか
■子供に問いかけ絵本に興味を持たせる
■絵本をさかさま、裏返しにして注目を集める
■絵本を読まない保育氏が子どもを見るようにする。

3、読み聞かせ出集中している子、していない子の日ごろの違いはありますか。
■集中力がないこの方が集団行動時にフラフラ歩き回ったり、きょろきょろしたり
 落ち着きがない子が多い
■活動の様子はそのときによって違うが、集中して絵本を聞くときは聞く。
 その子の感受性や世界観によって集中力が変わってくる。
■普段よく走り回り、活発に活動するこの方が途中で集中力が切れてしまうことが多い。
■月齢差にもよるが、普段の玩具遊びのときにすぐ飽きてしまい、
 次々と別の玩具で遊んでいる子どもは読み聞かせ中に気が散ることがある。

4、絵本以外で集中力を持続させるために行っていること
■手遊び
■ピアノを使う
■音楽を流す
■大人も子供と一緒に楽しむ
■絵を使ったクイズ
■手作りのストーリー性のあるものを見せる
■体を動かす
■百玉やフラッシュカードを取り入れ、集中しつつ数やひらがな等、身の回りのことに興味を持たせる

6.考察・まとめ

 研究当初、私たちは条件によって集中力が変わるのではないかと考えていた。絵本を読む時間と集中力の持続はあまり関係なく、気分転換などで読むことが多かった。
 単純に絵本を読むだけでは集中力は持続しない。保育者の工夫によって集中して聞く子が増える。絵本以外に集中力を持続させるために、歌を歌う、ピアノを弾くなど音楽に関することを行っていた。研究結果から、活発に活動する子どもの方が途中で集中力が切れてしまうことが多いため、読み聞かせのときその子どもに少し多く言葉を投げかける等、絵本以外にも創意工夫をしていることが分かった。よって、私たちは子どもが興味を持つことも大切だが、保育者がどう興味を持たせるかも大切であると考えた。
 私たちは絵本で子どもたちに興味を持たせ集中力を持たせるためにどうしたらいいかを調べてみたいと思った。調べた結果、子どもと保育者とのコミュニケーションで大切なことは3つある。
1.子どもが絵本の世界に入れるようにする。
2.子どもの反応に触れる
3.絵本以外のことを取り入れる
私たちが将来、保育士として現場で、この三つを行うためには、日ごろからクラスの子どもたちの興味を持つことなどを知り、保育者自身も楽しむことが大切であると思う。

7.参考文献

MUGYUU https://mugyuu.jp/kodomo-yomikikase-taishohou 
最終アクセス日2016年06月28日
子どもの集中できる時間を知っていますか?https://ameblo.jp/ehonde/entry-12038141841.htm 
最終アクセス日2017年08月13日

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