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宮邊先生

さくらの花びらが散り始めた時期、1通の手紙が自宅に届きました。真っ白な便箋には...
「私が天に行く時が近くなりました。そばに来てきて下さい・Tより」と書いてあるだけでした。
私が3年前まで勤務していた、特別養護老人ホームの利用者さんからの久々のお便りでしたが、内容に驚きながらも当時勤務していた病院を退職して、2週間後にはその施設の医務室に看護師として再勤務しました。

ここに来て良い人生を頂きました

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宮邊先生

Tさんの病状は本人が便箋に書いてきた通り、お顔こそ3年前と同じですが、他の手・足・腹部は必要以上の水分で膨らみ、お身体を横にすると下になった部分から水分が吹き出てしまうような状況でした。
T さんは、私の顔を見ると歪んだ笑顔で「本当に来てくれた。私はここでの生活が楽しく過ごせたの。だからこのようになっても病院には行きたくなかったのよ。 でもここは病院とは違い、職員の方が大変なので困って連絡をしてしまったの。何も治療はしなくもいいから私をこの施設で、このベットで見送ってほしいの よ。でも看護師さんも少なく施設長さんと相談をして手紙を出してしまったのよ」と、途切れ途切れの声で話してくれました。
人の日常生活の中で起こり得る、どのような場面でも穏やかに関わることのできる介護福祉士を私は育成をしたいと思っています。

私はここでの生活が楽しく過ごせたの

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宮邊先生画像2

Tさんが亡くなるまでの3週間はTさん自身の希望に沿って、医療的治療はせずに施設の全職員(介護福祉士・相談員・栄養士・調理士・事務職・施設長・医 師)が、日夜交代でTさんの見守りと声掛け・体位交換・洋服の着替え等を行いました。その間はずっとベット上での生活です。
亡くなる直前となった 時、Tさんは両頬をピンク色に染め、周囲を見回しゆっくりとした口調で、「ここに来て良い人生を頂きました。私の希望を叶えてくれてありがとうございまし た。幸せな気持ちで天にいけます。あなたに人生で会えたことに感謝します。ありがとう。」の言葉と共に大きく息を吸い込み、その後カクリと頭が落ちTさん は亡くなりました。

人生を考えると出生から死去まであり、その中を人はそれぞれ使命を持って歩んでいると思えるのです。特に高齢になったり障がいをもったり、また死去する時にこそ他者の支援を必要とします。その支援を普段の生活環境の中で継続して行い、死去時にも穏やかに関われる介護福祉士を私は育成をしたい。その使命を果たすために介護福祉士の養成に日々取り組んでいます。

これから介護福祉士を目指す方へのメッセージ

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目の前の心身の状況に対処するだけではなく、その方の「生活全般」の支援という視点を育てて行きたい。そのためにはいままでの生活歴=人生にも関心をもって関わっていく姿勢が大切だと思います。

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